25年ぶりの返却
ずっと気になっていました。
高校時代に、図書室から借りっぱなしだった本。
(いつか返さなくては、、、)
と、思い続けて四半世紀が経っていました。
私と共に川崎、能登島、西伊豆、、、と、移り住んだこの本。
先日突然思い立って、長い“言い訳”を含んだ、私の素性を知らせる手紙と共に、高校に送ったのでした。
卒業してから25年。
この本のかわりの本が、既に購入されているでしょう。
今更、返されても、、、
と思われるかもしれないなあと、送りました。
すると、さっき思いがけず図書の先生から、わざわざお電話をいただいたのです!(≧▼≦)
『お気持ちは、ちゃんと受け取りました。』
と、、、
感激した私は、謝りながらもお礼を繰り返していました。
『同窓会誌に、来月磐田で行われる、先生(私のこと(笑))の展覧会のお知らせを掲載いたしますから、、、』
と言われ、ハッとしました。
確か卒業式の日に
『卒業後は、速やかに同窓会に登録してください。』
と、念を押されたのを思い出しました。
卒業後も、先輩後輩と固い絆で結ばれるのが、高等女学校の永い伝統であるのだと、その時話がありました。
だけど私は、あえてなんにもしないでおいたのです。
美大受験に失敗したまま卒業するのが、恥ずかしかった。
あの時、自分は先輩や後輩に、胸を張れる人間ではないと思えたのです。
あれから色んなことを経験し、たくさんの人に教えられて成長した私は、25年経ってやっと同窓会に名を綴ることが許されたのだと思えてなりません。
あの本は、ずっと私を見守り、励まし続けていてくれる存在だったのかもしれないなあと、帰ってしまった今、思っています。
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