2010年11月01日
猫のカンジ

西伊豆へ来る一年前に拾ったカンジ。
能登島から遠路遥々連れてきて、私達が工房を建て、家を建て、入籍し、子ども達が生まれ、、、と、15年以上もの長い間共に暮らした家族です。
春に、ちぃちゃんがやって来た直後様子がおかしくなり、猫AIDSを発症していると診断されました。
ひどい口内炎に苦しみ、赤いよだれを垂らして、毛もボサボサになりました。
ブラッシングをひどく痛がり、触らせてくれなくなりました。
そーっとなら、触らせてくれます。
微かに聞こえる『グルグル』に、元気だった頃のカンジを想い、切なくなります。
口の中が痛むようで、ご飯が食べられず、行ってしまいます。
カリカリを止めて、猫缶を与えていましたが、それも噛めなくなって、ペースト状の猫缶にしました。
それも、深い器だとヒゲが当たって痛いのか嫌がるので、お皿にしましたが、気分の波によって嫌がるので、スプーンで与えたり、手に乗せて与えたりしています。
その猫缶も嫌がる日が増えてきたので、最終手段として魚を与えることにしました。
初日は喜んで食べましたが、もう食べません。
イカならどうか?とみじん切りにして与えたら食べたので、それに猫缶を混ぜて与え続けるつもりです。
しかしすぐにまた嫌がるでしょう。
ガリガリに痩せて、触ると背骨がトゲのように私の手に触れます。
病院の先生は、歯を全部抜けば口内炎は楽になると言ったそうです。
そんなことは、かわいそうで出来ません。
ボロボロの雑巾のような、今のカンジ、、、
それでも、私はいとおしく思えます。
そろそろ、点滴を受けに行かなくていけなくなるでしょう。
さようならの時期が近いことを感じます。
愛するものを失った経験のある人はご存知でしょう。
あの時、ああしておけば良かった
ああできたのに、なぜしなかったのだろう
と、後悔することが一番自分を苦しめるということを、、、
今まで飼ってきたペットは、飼い方も間違えていたり、まだ幼くて他のことに気を取られて可愛がるのを先延ばしたりと、本当に申し訳ない接し方しかしてこなかったと後悔しています。
父に対しても、あの時会いに行ってやれば良かった。もっと優しく答えれば良かった、、、と今でも思う日があります。
父が亡くなってから、普通の毎日が幸せで大切な瞬間なのだとわかりました。
だからこそ、カンジには毎日話しかけ、抱っこし、健康に気をつけ、共に眠りました。
私と出逢う全ての人、カンジは人じゃないけど、、、
いつも一期一会なのだと思うのです。
去年の事故で、このことを更に強く感じるようになりました。
だから、もしもその時が来たら、私は悲しまないと思います。
泣くと思うけど、精一杯可愛がることができたから、後悔はしないでしょう。
あとどのくらい、彼のニャーという声を聞けるのかなぁ、、、
Posted by たんたん at 00:56│Comments(0)
│猫
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