静岡地震。
自分の作品はまた作ればいいけど、
悔しいのは、
大事な思い出の品が割れたこと。
http://faro.i-ra.jp/e131023.html
ヴェネツィアのマエストロ(師匠)、ミケーレが帰国する
私のために作ってくれた、
日本髪の天使(笑)
「淳子を作ってやる!」って言って、始めたので、
ワクワクしてみていたら、
天使を日本髪にしただけやん!
ちょうどクリスマスの
「プレセーピオ」の
仕事の流れの延長線なだけだった、、、
まあ、それがミケーレらしいと言えば彼らしい。
で、壊れたからと言って、捨てられない私。
ムラノ島での修業時代の思い出はたくさん。
だけど、思い出させてくれる品物は
本当に少ない。
「年が明けたら帰ってくるんだろう?」
と言ってくれたみんなとは、
あれから16年も会っていない。
思い出にしがみつくなんて、しつこいなと自分でも思うけど、
やっぱり、
ムラノ島の修業時代が今の私の原動力でもある。
なくなってしまったら、あの島の人たちとのつながりも
切れてしまいそうで怖い。
ということで、修復~
バラバラのパーツを、
あの惨状の中からなんとか
探し出しました。
ガラスには、紫外線で硬化して、透明になる
特殊な接着剤があります。
ずれないように、くっつけて、陽に当てると、瞬時に
固まります。
結局、
肩の部分がどうしても見つかりませんでした。
かなり大きなパーツだったのに、見つからないのが
不思議です。
イタリア語の先生に、この件を話したら
「いつか、マエストロが淳子さんの工房へ来た時、
その壊れた天使を見て、
『こんなに困難な思いをして、
ガラスを続けたんだね』と
言ってくれる日が来るかもしれませんね。」
と、言ってくださいました。
ああ、そんな日がいつか本当に来たら、、、
そう思ったら、グッときてしまいました。
先生によると、イタリアでも大きくニュースになったとのこと。
心配されているかどうかわからないけど、
10年ぶりにマエストロ達に、近況報告がてら、
イタリア語で手紙を書いてみようと思っています。