能登島からの風

たんたん

2012年03月18日 22:23


数日前、電話が鳴りました。

『あ、あの、、、

わたし、能登島の案山子窯の、、、
山田です。』


えっ!?
うわ〜(≧▼≦)本当に山田さん??

どうしたんですか?


『ん、今ね、多分近くまで来てるんだよね。

公民館のとこ。

ちょっと寄ってもいい?』

え?ここまで来てるんですか?

ぜひ、寄ってください。


しばらくすると、軽自動車がやって来ました。


窓から、メガネと髭の懐かしい笑顔が覗いて、とっても嬉しかったです。


山田さんは、私達が能登島に就職したとき、隣で活動されていた陶芸家です。

工房へちょくちょく訪ねて行ったり、いろいろ教えていただいたりして、大変お世話になりました。

のぼり窯を作られた時は、お父ちゃんも窯番させてもらった思い出があります。

ご家族とも仲良くしていただいて、3番目のお子さんは、私が働いているところを見学コーナーでよく見ていました。


だからよく話をして仲良くなり、私のことを


『たんたん』


と呼んで慕ってくれました。

今でも彼女が作ってくれた、アシカの焼き物を持っています。

今のジャミラ君位の年だったと思います。

そんな彼女も美大の大学院を出て、26歳になったそうです。


私達が西伊豆へ越してから、一度だけ能登島へ行って、山田さんを訪ねたのは、かれこれ10年も前のことです。


何で突然西伊豆へ?

と尋ねたら、


『んーとにかく、今年は能登島が寒くてね、、、

暖かい所へ行きたいなあって、、、(^-^)

あとね、箱根を見たかったの。

マラソンが好きでね、ボクも走るんだけどね!

駅伝のコースを見てみたかったの!』


そ、それだけで、飛び出してきたんですか??

びっくり。


まあ、理由はどうあれ、昔とちっとも変わらない笑顔と語り口を見ることができて、本当に嬉しかったです。


『いいねぇ、、、
伊豆って良いところだねぇ、、、

たんたんも変わらんねぇ、、、

明るい声が電話から聞こえたときね、嬉しかったよぉ。(^-^)』


私もお父ちゃんも、私達のこと忘れないで、わざわざ寄ってくださったことが本当に嬉しかったです。


でも、

その日のうちに帰りたいから、、、

と、ほんの10分ほどで、風のように去っていきました。

後には、“能登”とラベルの貼られたワインが残りました。


能登島も、本当に良いところです。

たくさんの思い出が詰まった島。


また行きたいなあ、、、

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