能登島からの風
数日前、電話が鳴りました。
『あ、あの、、、
わたし、能登島の案山子窯の、、、
山田です。』
えっ!?
うわ〜(≧▼≦)本当に山田さん??
どうしたんですか?
『ん、今ね、多分近くまで来てるんだよね。
公民館のとこ。
ちょっと寄ってもいい?』
え?ここまで来てるんですか?
ぜひ、寄ってください。
しばらくすると、軽自動車がやって来ました。
窓から、メガネと髭の懐かしい笑顔が覗いて、とっても嬉しかったです。
山田さんは、私達が能登島に就職したとき、隣で活動されていた陶芸家です。
工房へちょくちょく訪ねて行ったり、いろいろ教えていただいたりして、大変お世話になりました。
のぼり窯を作られた時は、お父ちゃんも窯番させてもらった思い出があります。
ご家族とも仲良くしていただいて、3番目のお子さんは、私が働いているところを見学コーナーでよく見ていました。
だからよく話をして仲良くなり、私のことを
『たんたん』
と呼んで慕ってくれました。
今でも彼女が作ってくれた、アシカの焼き物を持っています。
今のジャミラ君位の年だったと思います。
そんな彼女も美大の大学院を出て、26歳になったそうです。
私達が西伊豆へ越してから、一度だけ能登島へ行って、山田さんを訪ねたのは、かれこれ10年も前のことです。
何で突然西伊豆へ?
と尋ねたら、
『んーとにかく、今年は能登島が寒くてね、、、
暖かい所へ行きたいなあって、、、(^-^)
あとね、箱根を見たかったの。
マラソンが好きでね、ボクも走るんだけどね!
駅伝のコースを見てみたかったの!』
そ、それだけで、飛び出してきたんですか??
びっくり。
まあ、理由はどうあれ、昔とちっとも変わらない笑顔と語り口を見ることができて、本当に嬉しかったです。
『いいねぇ、、、
伊豆って良いところだねぇ、、、
たんたんも変わらんねぇ、、、
明るい声が電話から聞こえたときね、嬉しかったよぉ。(^-^)』
私もお父ちゃんも、私達のこと忘れないで、わざわざ寄ってくださったことが本当に嬉しかったです。
でも、
その日のうちに帰りたいから、、、
と、ほんの10分ほどで、風のように去っていきました。
後には、“能登”とラベルの貼られたワインが残りました。
能登島も、本当に良いところです。
たくさんの思い出が詰まった島。
また行きたいなあ、、、
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